コラム
「ロマンチックな人間国宝 藤原啓の世界」2016/09/26
重要無形文化財の「備前焼」保持者、藤原啓は岡山県の片上湾に面した井田村(備前市穂浪)の入り江のほとりで生まれました。
少年の頃より俳句や小説の才能を発揮し、文学少年だった藤原啓は20歳で上京し、博文館編集部で『文学世界』の編集を担当しました。その傍らに早稲田大学で英・仏・独文学を聴講するといった、積極的でロマンチックな青年として青春を大いに謳歌していました。
自ら小説や詩集を出版し、絵を描き、ヴァイオリンを弾き、帝国劇場の舞台に立つなど多様な才能を発揮した藤原啓でしたが、東京での波乱な18年間はその情熱とバイタリティを少しずつ蝕んでいったのでした。
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