コラム
「ハンディを抱え指先の感覚だけで作陶 藤原雄」2017/03/20
備前焼は岡山県備前市の伊部地方を中心に、平安時代末期ごろから近隣の須恵器の生産を基盤として創始された陶芸です。釉薬を使わず、褐色の素地を長時間焼き締める為、焼成中の窯の中で自然にできる模様や色・肌合いが魅力なやきものです。この備前焼で重要無形文化財に指定された陶芸家は4人いますが、その中の一人である「藤原雄」は、左目は失明してまったく見えず、右目も弱視(視力0.03)であるというハンディを負っていたものの、驚くべきことに指先の感覚だけで作陶し、完璧なまでのフォルムの壺を精力的に作り出していました。
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