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「実用性と和洋の融合 高村豊周」2017/08/28

114「鋳金」の分野で人間国宝に認定された高村豊周は、彫刻家として知られる高村光雲の三男として生まれ、兄は詩人で彫刻家の高村光太郎。身近にいる偉大な芸術家2人から受けた影響は大きく、豊周本人も、伝統と近代性を兼ね備えた金工界の巨匠へと登りつめました。


構成主義への転換


高村豊周は1890年、彫刻家の高村光雲の3男115として東京に生まれました。第一東京学校を受験しましたが失敗し、父から鋳金の道を勧められ、翌年鋳金家の津田信夫に入門しました。1909年に東京美術学校に入学すると、自宅の庭に小さな鋳金工場を作ってもらい、仲間とともに制作活動に打ち込みました。1915年同校卒業。
1925年、フランスに留学していた津田信夫が帰国すると、西洋の新思潮から生み出された工芸についての話を聞き、大いに影響を受けました。津田の帰国前後の高村の作品を見比べてもその違いは明らかで、それまで西洋の器の形と文様を模していただけであった作風は、「構成主義」という幾何学的な形を重視したヨーロッパの芸術様式へと変化しました。奇しくもこの時期に関東大震災が起こり、それまでの木造家屋からコンクリート建築の西洋的な間取りが普及し始め、ものを飾る空間に変化をもたらし、実用とともに鑑賞の対象となる事も重要視されるようになったのです。


和室にも洋室にも似合う器づくり


116和室から洋室への生活様式の移行は様々な変化をもたらしました。それまで工芸品は床の間や違い棚などに置かれて正面から鑑賞されてきたのに代わり、洋間では机や箪笥などが置き場所になり、周囲からも鑑賞されるようになりました。それを受けて高村は「和室にも洋室にも似合う器」をつくることに重点を置き、さらに実用性を兼ね備えた伝統・近代的な作品づくりに打ち込みました。
この年1928年、昭和3年というまだまだ和室のほうが絶対的に主流の時代です。「実用性かつ和洋の融合」という概念は今でこそ世に広く浸透していますが、器のフォルムの美しさを追求し、装飾のないシンプルな高村の作品は、現代の空間にも見事にマッチする、世代を超え愛され続ける作品となりました。

大正から昭和にかけて、鋳金・金工界のみならず、工芸界の代表的な指導者として活躍した高村豊周。惣型、蝋型、込型などの伝統的鋳金技法を駆使し、古典的な題材を基に近代感覚に溢れた才能は、常に改革派として新しい時代の工芸界を牽引し続けました。

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