今泉今右衛門は江戸期、鍋島藩の御用赤絵師を務めていました。色鍋島の伝統を今に伝え、1971年に12代今右衛門が代表者として国の重要無形文化財の保持団体の認定を受けました。13代は1989年に、14代は2014年に国の重要無形文化財保持者の認定を受けています。鍋島の品格・格調を守ることを信念として、代々、その時代における最高の色絵磁器を創り上げています。


【系譜】
初代　　今泉今右衛門
　　　　1640年代　赤絵付の仕事に携わる

十代　　今泉今右衛門
　　　　1848年　　生まれ
　　　　1873年　　十代今泉今右衛門襲名
　　　　1927年　　逝去

十一代　今泉今右衛門
　　　　1873年　　生まれ　
　　　　1927年　　十一代今泉今右衛門襲名
　　　　1937年　　英国ジョージ6世戴冠式に際し、
　　　　 　　　　　大宮御所よりドラモンド卿への御土産品を制作し納入
　　　　1948年　　逝去

十二代　今泉今右衛門
　　　　1897年　　生まれ
　　　　1948年　　十二代今泉今右衛門襲名
　　　　1952年　　文化財保護委員会より、上絵付（色鍋島）が助成の措置を講ずべき無形文化財に選定
　　　　1954年　　第一回無形文化財日本伝統工芸展招待出品
　　　　1955年　　第二回日本伝統工芸展出品
　　　　1967年　　紫綬褒章綬章受賞
　　　　1971年　　色鍋島技術保存会に対し、国の重要無形文化財総合指定の認定
　　　　1972年　　勲四等旭日小綬章受賞
　　　　1975年　　逝去

十三代　今泉今右衛門
　　　　1926年　　生まれ
　　　　　　　　　 十二代今右衛門長男
　　　　1949年　　東京美術学校（現芸大美術学部）工芸科卒業
　　　　1957年　　日展入選
　　　　1958年　　佐賀県展最高賞受賞
　　　　1959年　　佐賀県展依嘱
　　　　1962年　　日本伝統工芸展初入選
　　　　　　　　 　一水会陶芸展入選
　　　　1963年　　一水会陶芸展にて「一水会会長賞」受賞
　　　　1965年　　日本伝統工芸展日本工芸会会長賞受賞
　　　　1971年　　今右衛門陶房の技術者にて「色鍋島技術保存会」十二代の会長補佐
　　　　　　　　 　国の重要無形文化財の総合指定
　　　　1975年　　十二代逝去により十三代今右衛門襲名
　　　　1976年　　日本陶磁協会賞受賞　　　　　
　　　　1979年　　日本伝統工芸展NHK会長賞受賞
　　　　　　　　 　佐賀県芸術文化賞受賞
　　　　1980年　　日本伝統工芸展監査委員受賞
　　　　1981年　　日本陶芸展最優秀作品賞受賞
　　　　1986年　　紫綬褒章受賞
　　　　　　　　　 佐賀県政功労賞受賞
　　　　　　　　　 佐賀新聞文化賞受賞
　　　　1988年　　毎日芸術賞受賞
　　　　　　　　　 第1回MOA岡田茂吉賞受賞
　　　　1989年　　重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定
　　　　1999年　　勲四等旭日小綬章受賞
　　　　2001年　　逝去


十四代　今泉今右衛門
　　　　1962年　　佐賀県生まれ
　　　　1985年　　武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科（金工専攻）卒業
　　　　1988年　　京都・鈴木治先生に師事
　　　　1996年　　日本伝統工芸展　入選
　　　　　　　　　 佐賀県美術展　知事賞受賞
　　　　　　　　　 一水会陶芸部展　一水会賞受賞
　　　　1997年　　韓日現代陶芸交流展出品
　　　　　　　　　 日本陶芸展入選
　　　　1998年　　日本伝統工芸展工芸会会長賞受賞　
　　　　　　　　 　佐賀銀行文化財団　新人賞受賞
　　　　　　　　　 佐賀新聞文化賞奨励賞受賞
　　　　2002年　　十四代今泉今右衛門襲名
　　　　　　　　　 色鍋島今右衛門技術保存会会長となる　
　　　　　　　　 （財）今右衛門古陶磁美術館の理事長に就任
　　　　　　　　　 一水会陶芸部　会員優賞
　　　　2004年　　日本伝統工芸展東京都知事賞受賞
　　　　2007年　　日本伝統工芸展鑑査委員に推挙さる
　　　　2008年　　西日本陶芸美術展　優秀賞受賞
　　　　　　　　　 MOA岡田茂吉賞　工芸部門　優秀賞受賞
　　　　2009年　　紫綬褒章受賞
　　　　2010年　　第1回金沢・世界工芸トリエンナーレ招待出品
　　　　　　　　　 日本工芸会理事に推挙される
　　　　2012年　　日本陶磁協会賞受賞
　　　　2014年　　有田陶芸協会会長就任
　　　　　　　　　 重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定