初代酒井田柿右衛門は乳白色（濁手）の地肌に赤色系の上絵を焼き付けるという柿右衛門様式（後述）と呼ばれる磁器の作風を確立しました。「柿右衛門様式」とは乳白色の素地の余白を十分に生かしながら、赤、黄、青、緑で季節感あふれる草花文様や動物文様をやや控えめに配し、独自の美を完成させています。


【系譜】
初代　　酒井田柿右衛門　　　　　1596年-1666年
　　　　1596年　生まれ
　　　　1643年　初代柿右衛門赤絵物の制作
　　　　1658年　金銀の絵付に成功
　　　　1659年　日本磁器輸出本格化
　　　　1666年　逝去

二代　　酒井田柿右衛門　　　　1620年-1661年
三代　　酒井田柿右衛門　　　　1622年-1672年
四代　　酒井田柿右衛門　　　　1641年-1679年
五代　　酒井田柿右衛門　　　　1660年-1691年
六代　　酒井田柿右衛門　　　　1690年-1735年
七代　　酒井田柿右衛門　　　　1711年-1764年
八代　　酒井田柿右衛門　　　　1734年-1781年
九代　　酒井田柿右衛門　　　　1776年-1836年
十代　　酒井田柿右衛門　　　　1805年-1860年

十一代　酒井田柿右衛門　　　1845年-1917年
　　　　1890年　第三回内国勧業博覧会有功賞
　　　　1893年　アメリカコロンブス万国博覧会二等有功賞

十二代　酒井田柿右衛門　　　1878年-1963年
　　　　1955年　第二回日本伝統工芸展日本工芸会賞
　　　　1957年　第四回日本伝統工芸展文化財保護委員会委員長賞
　　　　1958年　「ブリュッセル万国博覧会」グランプリ受賞
　　　　1962年　勲四等瑞宝章綬章

十三代　酒井田柿右衛門　　　1906年-1982年
　　　　1971年　「濁手」国の重要無形文化財総合指定
　　　　1972年　紫綬褒章
　　　　1978年　勲四等旭日小綬章

十四代目酒井田柿右衛門　　　1934年-2013年
　　　　1998年　外務大臣表彰
　　　　1999年　文部大臣表彰
　　　　2001年　重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定
　　　　2005年　旭日中授章

十五代目酒井田柿右衛門　　　1968年-
　　　　2014年　十五代酒井田柿右衛門襲名