富本憲吉は明治の末期に東京美術学校図案化に学び、ウィリアムモリスの研究を志して英国に留学。西洋建築やステンドグラスなどを学び、帰国後はバーナード・リーチと親交、郷里に築窯し作陶生活に入りました。1940年には九谷に滞在して色絵磁器の研究をし、独自の絵画模様や四弁花などの図案模様による作品を国画会展・帝展・文展等に発表しました。「形こそ美しさの基礎をなす」という理念の元、色絵の上に金・銀彩を焼き付けた華麗で品格の高い独特の作風を完成させました。


1886年　奈良県生駒郡安堵町生まれ
1904年　東京美術学校に入学
1908年　卒業前にロンドンへ私費留学
1911年　ロンドンから帰国
1915年　故郷奈良に本格的な窯を築き創作に励む
　　　　 白磁の焼成に成功する
1926年　奈良から世田谷に住まいを移し開窯
　　　　 主に白磁、染付の作品を制作
1944年　東京美術学校教授
1949年　京都市立美術大学教授
1955年　重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定
1961年　文化勲章授章
1963年　逝去