コラム
「釉薬を自在に操る陶芸家 清水卯一」2017/01/30
清水卯一は1985年、「鉄釉陶器」の技法で重要無形文化財保持として認定された陶芸家です。1926年に京都市東山五条橋に京焼陶磁器卸問屋を営む清水卯之助の長男として生まれました。1938年に立命館商業学校に入学しますが、作陶を志し14歳で学校を中退、陶芸家の石黒宗麿に師事しました。当時の石黒はまだ無名で弟子もなく、中国宋代の柿釉や天目などの鉄釉をはじめ、色絵陶器の再現などに一人で取り組んでいました。そんな石黒に清水少年は直接陶芸の指導を受けたわけではなく、師匠の行う仕事の進め具合をそばで観察することによって、制作に対する姿勢、技術的な考え方や取り組み方などのを吸収し、ものづくりに必要となる基礎的な事を蓄えました。
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