加藤孝造は岐阜県端浪市に生まれ、少年時代は同郷の彫刻家・市之瀬広太が開いた竜門陶舎で絵画・彫刻を学びました。17歳で日展の洋画部門に初入選するなど多彩な才能を発揮しましたが、岐阜県陶磁器試験場で教えを受けた五代目加藤幸兵衛の影響を受け、美濃陶芸の道を志しました。試験場を退職後に人間国宝である荒川豊蔵に師事し、手回し轆轤や薪による焼成等の桃山陶芸技法の研究・制作に全力で取り組みました。作品の多くは鉄釉が縮れた梅花皮風の穏やかな釉調で、瀬戸黒の制作と伝承活動が評価されるなど、美濃陶の発展に力を注いでいます。


1935年　岐阜県生まれ
1966年　日本工芸会正会員
1970年　荒川豊蔵に師事
1995年　岐阜県重要無形文化財「志野」「瀬戸黒」 保持者に認定
1998年　中日文化賞受賞
2007年　紺綬褒章受章
2010年　重要無形文化財「瀬戸黒」保持者に認定
2012年　旭日小綬章