中島宏は製陶業であった中島家に生まれ、中学卒業後は製陶所で基礎的な轆轤技術や釉薬の調法、薪・石炭併用窯による焼造を手伝いながら、九州地方の古窯跡を探査、白磁や青磁の陶片を採取し、研究を深めました。25歳の時に中国古陶磁の研究家、小山富士夫に出会うと中国陶磁制作への道に意欲を高め、弓野に念願の割竹式登窯を築き、青磁作家として自立しました。複雑で精緻な線彫文様の上に施された多彩な釉色の青磁は「中島青磁」と呼ばれ、既成の青磁には見られない独自の力強い青磁の世界を創造しました。


1941年　佐賀県武雄市　製陶業中島家に生まれる
1969年　弓野古窯跡に窯築、独立
1977年　第１回西日本陶芸展総理大臣賞
1983年　日本陶芸協会賞
1996年　ＭＯＡ岡田茂吉大賞、藤原啓記念賞
　　　　 佐賀新聞文化賞受賞
2002年　日本工芸会理事
2005年　第52回日本伝統工芸展NHK会長賞
2006年　日本陶磁協会賞金賞
2007年　重要無形文化財「青磁」保持者に認定