コラム
「古代の地鉄を再現 刀匠天田昭次」2018/03/12
純良な和鉄の代名詞でもある「玉鋼」。この玉鋼から真っ先に連想されるのは、日本の伝統的工法によって作られた刀、いわゆる「日本刀」です。一般的に一振りの日本刀を作るには7,8キロの玉鋼が必要と言われています。玉鋼はたたら製鉄で得られる和鋼のうち、最も高品質な部位の事を言い、今も昔も日本刀の作刀にはこの玉鋼が必要不可欠と言われています。実際に名刀といわれるものの多くも玉鋼を用いて作られています。
しかし、鎌倉末期の古名刀に魅せられた天田昭次は、玉鋼やそれまで使っていた鉄からでは自らが目指す古名刀には辿り着けないと悟り、前代未聞の「自家製鉄」の研究に乗り出した稀有な刀匠です。「古代の地鉄」の再現を目指し、無理を重ねて病に侵されながらも、自家製鉄で傑作を作り上げる事に成功しました。
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